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その名は●ジュリー② [the name]

沢田研二.jpg

♪ ききわけのない女の頬を
  一つ二つはりたおして
  背中を向けて煙草をすえば
  それで何も言うことはない
  ………………
  ボギー ボギー
  あんたの時代はよかった
  男がピカピカの気障でいられた
  ボギー ボギー
  あんたの時代はよかった
  男がピカピカの気障でいられた
(「カサブランカ・ダンディ」詞:阿久悠、曲:大野克夫、歌:沢田研二、昭和54年)

ジュリー・アンドリュースの大ファンで、その「ジュリー」が愛称になってしまったというのが沢田研二。タイガース時代は細面で、どこか似ていないこともなかった。

「あのジュリーが今年還暦……オレも歳とるわけだよなぁ」
なんて思ったりして。

沢田研二。昭和42年、タイガースのヴォーカルとして「僕のマリー」でレコードデビュー。
約4年間の活動中、つねにGSの中心にいつづけた。
解散した46年には萩原健一とのツイン・ヴォーカルが売りのPYGを結成。同時にソロのファーストシングル「君をのせて」をリリース。しかしPYGは本格的ロックへの脱皮もままならないまま解散。

48年GSの呪縛から解き放たれたように「危険なふたり」がビッグヒット。日本歌謡大賞を獲得してソロとしての実力を示した。
以後、「追憶」、「時の過ぎ行くままに」、「コバルトの季節の中で」、「勝手にしやがれ」「憎みきれないろくでなし」、「サムライ」、「LOVE(抱きしめたい)」、「カサブランカ・ダンディ」、「OH!ギャル」とヒットを連発し、“ジュリーの時代”を築いていく。

もちろんジュリー以外に「ジュリー」はいない。
ただジュリィーJully というバンドがあるらしい。ビジュアル系ロックバンド(でいいのかな?)で、You-Tubeで見ただけだが、ボーカルの言葉がはっきりしているのは詞に重きを置いているからか。最近のロックバンドの傾向はこうなのかな?

もうひとり、前回の「ジュリー①」に付け足したように、日本にもジュリーの本家、「ジュリア」がいる。松田樹利亜で、調べたところ平成14年の「SPIRIT」という音源があった。こちらはバラードからサビでシャウトするというロック。

シンガーはそれだけで、あとは楽曲。
ジュリーは三田明「恋人ジュリー」スパイダーズ「チビのジュリー」
どちらも昭和41年の発売というから、タイガースのデビュー前。ということは沢田研二に触発されたものではないということ。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」(ジュリー・アンドリュース主演)と「ドクトル・ジバゴ」(ジュリー・クリスティ主演)の公開はどちらも昭和40年なので、こちらの影響の可能性は考えられる。

ジュリアでは昭和60年のオリコン年間1位というビッグヒットがチェッカーズ「ジュリアに傷心(ハートブレイク)」
また「ジュリア」というタイトルの歌は多く、河村隆一、杉田二郎がうたっている。
河村隆一盤は、
♪君の美しさに 僕のよこしまな心は 潰されそう
と恋人への想いがあふれんばかりの軽快なナンバー。
杉田二郎盤は、
♪君こそは ジュリア OH! ジュリア
という恋人讃歌。歌謡曲で、作詞作曲は、「恋人ジュリー」と同じ吉田正

そのほか、カルロス・トシキ、飯島直子、PRINCES PRINCESが「ジュリア」をうたっているというが、聴いたことはない。

ジュリエットでは、BOOWY「わがままジュリエット」だが、こちらも多い。むしろジュリアより多いかも知れない。いくつかをあげると(すべて未聴)。
「内気なジュリエット」杉真里
「ジュリエットへの手紙」田原俊彦
「ゴメンネ ジュリエット」NEWS
「ロミオとジュリエット」太陽族
「ジュリエット」水樹奈々

ところで沢田研二の愛称「ジュリー」はデビュー当時からだったのだが、気に入っていたのだろうか、本人は。女みたいな名前でいやだとは思っていなかったのだろうか。とくにデビュー当時は。

以前、なにかの本でタイガース時代にジュリーが中曽根首相と会ったときのエピドードを読んだことがあった。ジュリーを知らない中曽根氏が「君の名前はなんというのかね」と訊ねると、「ジュリーです」と答えたとか。すると中曽根氏、「いや、親にもらった名前があるだろう?」と言ったとか。

自分で「ジュリー」と答えるぐらいなのだから、気に入っていたのかもしれない。少なくともいやではなかったのだろう。
いまはどうなのか。ファンにとってはいつになってもジュリーはジュリーだろうが、本人は……。あまり後ろを振り向かない歌手なので気になる。でも、あれだけ浸透してしまった名前だから、いくつになってもジュリーでいいと思うけど。


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コメント 6

アコ

昔(タイガース時代)のジュリーが好きです。

今はなんかむっちりしてて・・・。
by アコ (2008-06-05 13:39) 

都市色

こんにちは。
ジュリー、カッコいいですね。
映画ファンとしては「魔界転生」、そして何と云っても「太陽を盗んだ男」。怪演ですね。
by 都市色 (2008-06-08 11:57) 

MOMO

アコさん、いつもどうも。

といってもロンドンへ行ってるんですよね。
この場をかりて、無事生還されることを祈っております。

オモローなネタ仕入れてきてね。
by MOMO (2008-06-08 21:14) 

MOMO

都市色さん、いつもどうもです。

映画がお好きなのですね。そういえばジュリーはけっこう映画に出てましたね。名前が出てきませんが大正時代を背景にしたアナキスト役のヤツ。それに「男はつらいよ」にもでてましたね。のちの奥さんと。

映画の話も尽きませんね。
by MOMO (2008-06-08 21:18) 

都市色

忘れていました!
ジュリーといえば、ジュリー・ロンドン嬢もいましたね。
セクシーなグラマーな美人女性ジャズシンガー。
声もセクシーで。
好きです。

http://jp.youtube.com/watch?v=141HmTUCfsg
by 都市色 (2008-06-08 23:50) 

MOMO

ジュリー・ロンドンもいいですね。

ジャズのスタンダードもいいけど、「夏の日の恋」とか「キエンセラ」、「イルカに乗った少年」のようなポップスがここちよいですね。


by MOMO (2008-06-14 02:47) 

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