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夏の歌②SUMMERTIME [noisy life]

 

Summer time, time
Child, the living's easy
Fish are jumping now
And the cotton lord, cotton's high
Lord so high
Your Dad's rich
And your Ma's so good loking , Baby
She's looking good now
Hush, baby, baby, baby, baby, baby
No, no no no don't you cry
Don't you cry
([SUMMERTIME]サマータイム  words by DUBOSE HEYWARD, music by GEORGE GERSHWIN, vocal by JANIS JOPLIN, 1968)

「サマータイム」SUMMER TIMEが作られたのは1935年。ジョージ・ガーシュウィンGEORGE GERSHWIN が書いたフォークオペラ「ポーギーとベス」Porgy and Bessの中で歌われました。原作はデュボース・ヘイワードの小説で、その原作者がこの詞を書いています。
「ポーギーとベス」は、登場人物がほとんど黒人だけという画期的なオペラ。1920年代のアメリカ南部、貧しい黒人社会を舞台にした、足の不自由な青年・ポーギーとヤクザな男の情婦・ベスの悲恋物語。1959年にはオットー・プレミンジャー監督によって映画化されています。ポーギーはあのシドニー・ポワチエが演じています。

劇中、サマータイムは別々の登場人物によって三度歌われます。冒頭、中盤、結末に。歌詞からもわかるとおり、この歌は“子守唄”で、やりきれない黒人のラディカルな哀しみが伝わってきます。

また、サマータイムは、どことなくゴスペルの「時には母のない子のように」SOMETIMES I FEEL LIKE A MOTHERLESS CHILDに似ています。また所々「セントルイス・ブルース」ST. LOUIS BLUESの雰囲気ももっています。それもそのはず、ガーシュウィンはこの2つの曲をヒントにして作ったのだとか。

オペラ以上に有名になってしまった「サマータイム」は、それこそ様々なシンガーによって歌われ、演奏されています。エラ・フィッツジラルド、ビリー・ホリデイなど女性ばかりでなく、ルイ・アームストロングサミー・デイヴィス・ジュニアも。

サッチモとエラのデュエットは、シンフォニックな演奏をバックにイントロがトランペット。そしてSUMMER TIME……と、エラのハートを震わすようなヴォーカル。それにサッチモの重厚なヴォーカルが続きます。まさにポーギー&ベスのワンシーン。ドラマティックなこのデュエット盤が最高。

サラ・ボーンのものは、やはりオペラのワンシーンを彷彿させるスケールの大きな、そして繊細なヴォーカル。単独ならやっぱりこれだな。
ベースソロで始まるヘレン・メリル盤。終始ベースとヘレンのヴォーカルだけ。白人という偏見など吹っ飛ぶ、吸い込まれそうなため息ヴォイスは、さすがヘレン。

そしてパール。イントロが泣きのギター。絞り出すようなヴォーカルのロック・バラード。シビれます。[Cry baby][Move over]などに少しも負けていないロック魂は感動的です。オペラからは完全に離れてはいるけれど、これはこれで彼女の世界。素晴らしいのひと言。

日本人でもジャズシンガーなどが歌ってます。いちばん聴き応えがあったのは柳ジョージ。彼は声で得してる部分もあるけど。めずらしいのはGS時代のザ・テンプターズ。ヴォーカルはもちろんショーケン。チャレンジ精神に拍手。そういえばゾンビーズTHE ZOMBIESも演ってました。


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deacon_blue

☆ コリン・ブランストーンとジャニスがあたしには双璧です。あと森進一のもあった(^o^)。
by deacon_blue (2007-07-06 08:36) 

MOMO

森進一、聴いたことはありませんが、想像できますね。演歌歌手ってときとしてソウルシンガーに聞こえることがあります。
by MOMO (2007-07-07 22:00) 

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