『夏の歌①』 [noisy life]
♪ …………
アロハ・オエ アロハ・オエ
ふるさとの丘の乙女よ
アロハ・オエ アロハ・オエ
また逢う日まで
「アロハ・オエ」Aloha Oe(訳詞:堀内敬三、曲:LILIUOKALANI)
やっと夜、セミどもが鳴かなくなった。と書いたとたん外からしぶとい一匹がチッチチッチとやりだしました。もう夏もソロソロという頃に夏の歌を。
いまでこそ夏の歌というとサザンにチューブ(もう古い?)っていうけど、わたしのこどもの頃はハワイアンが定番。「カイマナ・ヒラ」に「アロハ・オエ」「タイニー・バブルス」「小さな竹の橋」「スウィート・レイラニ」「南国の夜」「真珠貝の歌」……。 灰田勝彦、バッキー白片、ポス宮崎、大橋節夫、みんな死んでしまいました。エセル中田、南かほる、日野てる子はどうしているのでしょう。
数あるハワイアンの中でもよく聴いたのが「アロハ・オエ」。これはたしか中学校で習った記憶もあります。作曲者はハワイ最後の女王。あの哀愁に充ちたメロディーを聴きながら、まだ見ぬ常夏の島へ思いを馳せたものでした。いまだに思いは馳せっぱなしなのですが。ウクレレを衝動買いしたのはこの歌が弾きたくてでした。
ところでこの「アロハ・オエ」、のちにセイクレットソングの「偉大なるかな神」HOW GREAT THOU ART を聴いた時、その類似に驚いた記憶があります。近年のハワイアンは、アメリカ本土の音楽の影響が少なからずあるそうですから、そのせいかもしれません。
戦後日本を見舞った洋楽ポップスの洪水の中にハワイアンもありました。そのうちのいくつかのバンドは昭和30年代になって新しい日本の流行歌をつくっていきます。和田弘とマヒナスターズやダニー飯田とパラダイスキングがそうでした。
いまでも純正ハワイアンバンドはあります。ビヤガーデンなどでやっているのでしょうか。どこかの海辺の木陰で、水飴のようにのびるスチールギターが奏でる「アロハ・オエ」を聴きながら、冷たいビールをグビグビして微睡むなんて最高だと思うのですが。
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