その名は●浅川マキ [the name]
浅川マキの訃報です。
去年から今年にかけてわたしの乾いた人生に潤いを与えてくれた何人ものエンターテイナーが亡くなりました。
その都度残念無念の淋しい気持ちにさせられたものです。
しかし今回はすこし違います。
初めてテレビで訃報を聞いた時には正直茫然としてしまいました。そしてなんともいえない欠落感。10数年前、親しい先輩が突然病死したとき似たような思いにおそわれたことがありました。
でも、なんでだろうって思うのです。
もちろん、浅川マキは昔から好きなシンガーでしたが、最後まで?見届けようというコアなファンでもなんでもないのに。また同世代ではなく、わたしよりはるか年上でもありますし。
数年前に新聞か雑誌でライブの告知を読んで、「スゲエ、相変わらず頑張ってんなぁ」と小さく喜んだぐらいで。
とにかく死は悲しいものなのですが、ことさら悲しいんですね。彼女が「可哀そうだ」という勝手な思いまで浮かんでくるのです。
もう少し時間が経てば、この悲しさの理由に思い至るのかもしれませんが、いまはなぜだかわかりません。
今、思い浮かぶ彼女の表情は、ライブでうたうまえの、口元に笑みをたたえた恥ずかしそうな顔。
今、思い浮かぶ彼女の言葉は「ひばりちゃんに憧れて東京へ出てきたの」といううれしそうな声。
「赤い橋」、「死春記」、「ふしあわせという名の猫」、「かもめ」、「裏窓」……。どれもこれもこのブログでもふれてきた好きな歌ですが、40年あまり前、はじめて聴いた「ちっちゃな時から」(70年代の雰囲気が出ている曲です)で彼女をしのびたいと思います。
聞けばツアーの途中での死だったとか。そのことも悲しいほど感動的ですね。
いつかライブに行ってみたいと思いつつ
それがかなわなくなってしまいました。
本当に残念です。
渋谷毅さんが
最後のツアーで組んでいらしたとか。
高田渡さんの時も、北海道の最後のツアーが渋谷さんだったと聞いていたので、渋谷さんの胸中いかばかりかと
思っています。
by toty (2010-01-21 23:27)
yasu16さん、見ていただいてありがとうございます。
by MOMO (2010-01-23 00:49)
totyさん、ほんとに残念ですね。
民放はむりとしても、NHKあたりで追悼番組でもしませんかね。
ライブの収録などないんでしょうか。
そんなこと望むシンガーじゃないのかもしれませんが、ファンとしてはみたいですよね。もう生でみることはできないのですから。
そうでしたか、渋谷毅さんと一緒だったんですか。たしかにご本人悲しいでしょうが、最後をともにできたっていうことはミュージシャンとして良かったという思いもあとでわいてくるのではないでしょうか。違うかな。
とにかくあの時代だからこそ生まれてきた、もはや代替のきかないシンガーでしたね。
by MOMO (2010-01-23 00:59)