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港③HARBOR LIGHTS [a landscape]

バーバーライト2.jpg

I saw the harbor lights
They only told me we are parting
The same old harbor lights
That once brought you to me

Now I know lonely night
For all the while my heart is whispering
Some other harbor lights
Will steal your love from me
([HARBOR LIGHTS] words by JIMMY KENNEDY, music by HUGH WILLIAMS, vocal by THE PLATTERS, 1960)

「ハーバー・ライト」Harbor Lights。1960年プラターズThe Platters でビルボード8位になったヒット曲。
なんていいますか、港の灯。いいですねロマンチックで。しかしこれもまた別れの歌。船で去っていく彼女を見送る男。二人の蜜月時代に輝いていた同じ港の灯がいまは……。てなもんでしょうか。

この歌つくられたのは1937年というから戦前。40年に「ザ・ロング・ヴォヤージ・ホーム」という映画の中で当時の人気シンガーで、「私の青空」My blue heven で知られるルディー・ヴァリーRudy Vallee によってうたわれ、ヒットしました。

作詞のジミー・ケネディJimmy Kennedy 、作曲のヒュー・ウィリアムズHugh Williams のコンビで、やはりプラターズの「夕日に赤い帆」Red Sails in the SunsetシナトラFrank Sinatra などで知られる「カプリ島」Isle of Capri をつくっています。
またケネディはほかに「国境の南」South of the Border ややはりプラターズの「マイ・プレイヤー」My Prayerなどのスターンダード・ポップスも。

「ハーバー・ライト」はその後1950年代にはダイナ・ワシントンDyna Wasington で再びヒット。これは演奏も含めてかなりドラマチックにうたい上げられています。もちろんジャジーなアレンジで。
したがって60年のプラターズは3度目のヒットということに。

プラターズはトニー・ウィリアムズTony Williamsをリードヴォーカルとする4人組のR&Bグループ。結成時のメンバーは他にリーダーでバスのハーブ・リードHerb Reed、テナーのデイヴィッド・リンチDavid Lynch、バリトンのアレックス・ホッジAlex Hodge。途中女性のゾーラ・テイラーZola Taylorを加えたり、何度かのメンバーチェンジをくり返し現在に至っています。


現在のプラターズには発足当時のメンバーはひとりもいない。現役でシンガーを続けているのはハーブ・リードだけ。また、全米にはいくつものプラターズというグループが音楽活動を続けているのだとか。
1950年代中盤から1960年までの数年間が絶頂期で、全米ナンバーワン・ヒットとなった「グレート・プリテンダー」The Great Pretenderをはじめ、
「オンリー・ユー」Only You
「マイ・プレイヤー」My Prayer
「トワイライト・タイム」Twilight Time
「夕日に赤い帆」Red Sails In The Sunset
「煙が目にしみる」Smoke Gets In Your Eyes
「ユール・ネヴァー・ノウ」You'll Never Never Know I Care
「マジック・タッチ」(You've Got)The Magic Touch

などのヒットを連発。

この「ハーバー・ライト」、ほかでは、ビング・クロスビーBing Crosby がハワイアン風にうたっていますし、ウイリー・ネルソンWillie Nelson のカントリー調も胸にしみます。

またこの歌は、エルヴィスElvis Presley がはじめて吹き込んだ曲としても有名。

インストではなんといってもビリー・ボーン楽団Billy Vaughn Orchestra でしょうね、ってそれしか聴いたことがないのですが、イージー・リスニングとしても合うので、いろいろな楽団が演っているのでは。

日本人でもカヴァーするシンガーは多いようで、ハワイアンのエセル中田をはじめ、今は亡き青江三奈、で聴いたことがあります。
また谷村新司浜田省吾には同名のオリジナル曲がありますし、八代亜紀にも「港灯(バーバー・ライト)」が。
さらにさらに、安西マリア「サヨナラ・ハーバーライト」、河合奈保子「Harbor Light Memories」、相本久美子「揺れながらハーバー・ライト」堺正章「ハーバーライト」、チューブ「涙のハーバーライト」なども。

またこの「ハーバー・ライト」というネーミングがしゃれているのか、そういう名のバーや酒場もよくききます。とくに、横浜や神戸、長崎など港にある店に多いとか。

「トワイライト・タイム」もそうだし、「夕日に赤い帆」もそう。そしてこの「ハーバー・ライト」も。とにかく聴いていて気持ちがリラックスしてきます。
なんだか、「やれやれ、これでやっと俺の人生も終わりだな……」ではなくて、「いろいろあったけど今日も一日が終わるな……」っていう感じでしょうか。

こんな音楽をBGMに、酒を飲むのもいいし、気心の知れた相手と沈黙の時間をすごすのもいいし、読みかけの本を読んだり、ブログを書いたり。すぐそこまで来ている睡魔にさらわれるまでの束の間の時間、お好きなように。
明日の朝は早いので、おやすみなさい。


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matcha

プラターズの「港の灯」をネットで追いかけていたら
こちらにたどりついてしました。
僕のブログは、自演のオラオケをmp3にしてアップしてます。
今回、プラターズの「港の灯」をアップしようとして、色々情報を探していたんです。
いい曲ですよね。
こちらの情報は、時間がないので、引用しませんのでご安心を・・。
また、寄らせていただきます。
by matcha (2010-07-31 20:43) 

MOMO

matchaさん、こんにちは。

いいですね「ハーバー・ライト」
いいですねプラターズ。

もう少し涼しくなったたそがれどき、潮の香がする居酒屋でアルコールをのどにしめらせながら聴いたひにゃ、たまりません。

今後ともよろしくお願いします。
by MOMO (2010-08-05 21:09) 

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