『西高東低』 [noisy life]
♪ 赤い夕映え 通天閣も
染めて燃えてる 夕陽が丘よ
娘なりゃこそ 意地かけまする
花も茜の 夾竹桃
(「大阪ぐらし」詞:石浜恒夫、曲:大野正雄、歌:フランク永井、昭和39年)
わたしと長くつき合ってくれている友人たちは、どこからやってきたのか。
山形、埼玉、東京、石川、静岡、長崎……。
現在は東京に住んでいる人間もふくめて、こんなかんじですか。
関西がいない。大阪がいない。
長く人間やってますと、学生時代職場をふくめ、過去に関西人、とりわけ大阪の人間とは何人もふれあってきました。
わたしにとって大阪人というのは、はじめのあたりがいい、つまり第一印象がすこぶるいいのです。ところがしばらくつき合うとそのアクに圧倒されたり、しつこかったり反対に淡泊すぎたりと、噛み合わない部分が出てきて、さらにそれが肥大して磁石の同極のように反発してしまう。なんてことがしばしば。おかげでなかなかお友達ができない。もちろんそれは、私に責任があるのですが。
だからといって、“県民性”などといういかがわしい分別機を持ち出すつもりは毛頭なく、大阪人もそれぞれ多種多様な性格をしていることは、数少ない付き合いのなかからも、十分認識しているつもりではあります。
それが今度ばかりは、かの大阪人と大阪という地域に敬意をはらわずにはいられません。
あの映画「靖国」上映問題。
大阪で上映予定だった映画館は当然の如く、予定通り上映するとか。
テレビに出ていた若い支配人は「見てからいろいろ意見を述べればいいのではないか」と。
まさに正論。
わたしも映画を見ていないので内容については何もいえません。
しかし、少なくとも映倫をパスしてきたはず。それを頭ごなしに「こんな映画を公開すべきではない」とでも言わんばかりの圧力をかけるとは。それも自民党の国会議員が。彼女(当初男性議員だとおもっていましたが、女性議員だということですので訂正しました)は口では「上映中止すべきではない」と言っているようですが、ならばなんで権力を振りかざしながら強引に“特別試写会”などを行ってしまったのでしょうか。それがどれだけ影響を与えたことか。わかっていないはずはありません。
それにしても東京人。
「靖国」公開予定だったいくつかの映画館すべてが上映中止。まったくの腰抜け。クレームとりわけ右派団体からの抗議に過剰反応したものです。
それにしても情けない。彼らが映画人ではなくただの商売人だったことを露呈してしまいました。監督は中国人だそうですが、もし日本人監督の作品だったらこれほど足並みそろえた上映中止ができたのかな、などとも思ってしまいますし。
まあ、石原失政都知事を支持し続けているのが東京のマジョリティつまり東京人なのですから、一本の映画が圧力によってお蔵入りになることぐらい平気の平左なんでしょう。自分ごとでもあるだけに情けない。
阪神の快進撃、巨人の5連敗。
野球までがあきらかに西高東低。情けない。
大阪の方々に敬意を表して大阪の歌をいくつか。
「大阪ぐらし」フランク永井
フランク永井にはほかに「大阪ロマン」や「こいさんのラブコール」「加茂川ブルース」なんていう大阪ものがありました。
「大阪の女」ザ・ピーナッツ
いしだあゆみ、園まり、都はるみ、大月みやこなどがカヴァーしてます。作曲は「喝采」や「心のこり」の中村泰士。
「大阪で生まれた女」BORO
ショーケン、河島英五もカヴァー。でもやっぱりオリジナル。最後まではキツイのでショートヴァージョンで。
問題が大きくなり上映中止を中止するなんて東京の映画館が出てくることを祈りましょ。
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