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その名は●ミヨちゃん [the name]
♪ 僕の可愛いミヨちゃんは 色が白くて小っちゃくて
前髪たらした可愛い娘 あの娘は高校二年生
ちっとも美人じゃないけれど なぜか僕をひきつける
つぶらな瞳に出あう時 なんにも言えない僕なのさ
(「ミヨちゃん」詞、曲、歌:平尾昌晃、昭和35年)
たとえば美代子。
美代子さん、美代子ちゃん、美代子くん、美代子さま、美代子どの、美代子女史、美代子先生……と名前の呼び方もいろいろ。
その呼び方でそう呼びかける人と美代子との関係がおおむねわかる。
そのなかで「美代子ちゃん」、いわゆる“ちゃんづけ”。
子供同士でもそうだし、大人が子供を呼ぶときにもそう。
まぁ、はじめから呼び捨てにされている子供もいるが。それはそれでサッパリしていていい。
その「ちゃん」も小学校、中学校あたりまで。もう子供じゃないんだから、ということで「さん」になったり「くん」になったり、呼び捨て(こういう言い方よくないですね。これがノーマルなのだから“捨て”はない)にされたり。
しかし、なかには幾つになっても「○○ちゃん」と呼ばれている人も。あまりにもその呼び方がピッタリはまってしまって、他の呼び方ではしっくりこないという人がいる。
しかし通常はやはり「ちゃん」は幼児言葉として、社会生活の中では非常識。いい過ぎならば異例としてその使用頻度は激減する。
しかし、その非常識が常識となる世界もある。
それが芸能界。こちらは名前もあるが、おおむね苗字に「ちゃん」をつけてしまうからスゴイ。「高橋ちゃん」、「中村ちゃん」、「佐藤ちゃん」、「長谷川ちゃん」などと。
これが昨今(でもないか。かなり前かも)、一般企業にも波及してきている。
いわゆる服飾デザイナーとかマスコミ関係とか、スポーツ界とか、ある意味で準芸能界的なカタカナが跋扈する世界ではその傾向が強い。
もちろん、まったく芸能界とは無縁な、たとえば食品メーカーのオフィスなどでも、そうした傾向がないわけではない。
とりわけ多いのが「山ちゃん」。呼びやすいのかな、なんでかね。
「山ちゃん」は山崎、山田、山口、山元、山下と山ならなんでもOK。だから山ちゃんが山ちゃんに山ちゃんって言ったり。
「ミヨちゃん」は昭和35年のヒット曲。
童謡「あのこはたあれ」に、
♪となりのミヨちゃんじゃないでしょか
と歌われているように、ミヨちゃんはむかしから親しみやすい名前の代名詞。
平尾昌晃(当時は昌章)は元祖(古い!)シンガー・ソングライター。
昭和33年の日劇ウエスタンカーニバルで大ブレイク。彼らの歌うアメリカンポップスはロカビリーと呼ばれ、ある意味で現在のJポップのベースに。
しかしうたかたは弾けるのが早い。それを見越してか、歌謡曲に路線変更するシンガーも。
そのトップバッターが平尾昌晃で昭和33年にリリースした「星は何でも知っている」が大ヒット。「ミヨちゃん」はそれに続くヒット曲。ちなみに彼の愛称はマーちゃん。
その後は作曲家として布施明、小柳ルミ子、五木ひろし、アグネス・チャンなど多くのシンガーにヒット曲を提供していることは周知。
また、音楽学校を運営し、後藤真希や倖田來未らを輩出している。
なお、「ミヨちゃん」は昭和44、ドリフターズによってカヴァーされ、ヒットしている。
タイトルに女の子の「ちゃん」がつく歌には、すでにとりあげた「お花ちゃん」や「ごめんねチコちゃん」などがあるが、それ以外でも、
「ひとみちゃん」神戸一郎
昭和30年代の青春歌謡。ほかに「りんごちゃん」という歌もありました。
「笑顔だよお加代ちゃん」守屋浩
森山加代子の影響? 加代ちゃんも庶民的な名前でした。
「可愛いスーちゃん」小林旭 元メロディは♪御国のためとはいいながら…… の「軍隊小唄」。のちに「ネリカン・ブルース」にもなった。
「チエちゃん」井上陽水
子供の頃の友達とのせつない別れを歌っている。歌詞の中にチエちゃんは出てこない。
「真知子ちゃん」友部正人 赤いコートにブルージンで夜明けに散歩する恥ずかしがり屋の真知子ちゃん。
そのほか「チーちゃん」フォーセインツ、「大きな春子ちゃん」(RCサクセション)。
大のおとなが「ちゃん」だなんて。まぁ、幼児性が抜けないといえばそうだが、誰でもそういう部分はあるわけで、仲間内の呼称であって、オフィシャルな場面では使わないということであればいいのでは。ねえ、阿部ちゃん。
それでは昭和30年代、ロカビリー狂騒時代を。
>芸能界
確かに、よく耳にしました。
でも「えびちゃん」「カトちゃん」「浜ちゃん」「まっちゃん」「阿部ちゃん」・・・
タレントでは苗字にチャン付けって、あまりないですね。
by Ma-toshi (2008-01-26 22:53)
Mashi☆Toshiさん、コメントをありがとうございます。
そうでした、Mashi☆Toshiさんは芸能界に近いところにいたのでしたね。
わたしはまるで別の分野ですが、やはり「ちゃん」と呼んでいた先輩や同僚がいました。
それで思い出したのは、宮本とか坂本など「もと」のつくひとは、「みやもとちゃん」ではなくて「みやもっちゃん」でした。
by MOMO (2008-01-29 21:20)