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『若いという字は苦しい字に似てるわ』 [noisy life]

 

♪ 明日という字は 明るい日と書くのね
  あなたとわたしの明日は 明るい日ね
  それでも時々 悲しい日もくるけど
  だけどそれは 気にしないでね

  ふたりは若い 小さな星さ
  悲しい歌は 知らない
(「悲しみは駈け足でやってくる」曲:中川克彦、編曲:寺岡真三、詞&歌:アン真理子、昭和44年)

新聞の訃報欄に寺岡真三さんが載っていた。
81歳だそうだ。そんなに高齢だったのだ……。

作曲もあるが、その仕事のほとんどは編曲だった。

レコードやCDのクレジットで何度もその名前には見覚えがあった。編曲に携わるようになったのは戦後まもない頃だったのではないだろうか。
ビクターの専属だったようで、20年代は灰田勝彦、小畑実、鶴田浩二の楽曲を手がけている。
昭和28年頃からは、雪村いずみ「遙かなる山の呼び声」映画『シェーン』の主題歌)を。以後、多くの洋楽カヴァーを担当する。そして昭和32年の「バナナ・ボート」浜村美智子につながっていく。
故人の旺盛な仕事ぶりが顕著になるのはその、昭和30年代つまり、歌謡曲黄金時代から。
ビクターということで、当時のトップシンガー、フランク永井松尾和子の数々のヒット曲をてがけることになる。
同時に、昭和30年代半ばから後半にかけての、洋楽カヴァーブームの中で、数々の名アレンジを残す。
昭和40年代に入ると、ニュースター・青江三奈が登場する。デビュー曲「恍惚のブルース」をはじめ、そのほとんどのヒット曲のアレンジは寺岡真三によるもの。

森岡賢一郎、東海林修、前田憲男、川口真とともに、アレンジの達人であり、多くのヒット曲をデコレイトした編曲家だった。
寺岡真三作品を列挙して、故人を偲びたい。順不同。

「長崎ブルース」(青江三奈)
「ひとの一生かくれんぼ」(日吉ミミ)
「東京ドドンパ娘」(渡辺マリ)
「悲しみは駆け足でやってくる」(アン真理子)
「恋の片道切符」(ミッキー・カーチス&雪村いづみ)
「スピーディー・ゴンザレス」(伊藤アイ子)
「恋の一番列車」(清原タケシ)
「砂に消えた涙」(弘田三枝子)
「好き好き好き」(フランク永井)
「再会」(松尾和子)
「帰り道は遠かった」(チコとビーグルス)


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deacon_blue

☆ 今の日本で「再会」みたいな曲がどう評価されるか。誰が歌うかという問題もあるけど。。。チョッと興味があります。
by deacon_blue (2007-09-01 11:40) 

MOMO

都市色さん、はじめまして。
読んでいただき、ありがとうございます。
by MOMO (2007-09-01 22:37) 

MOMO

deacon_blueさん、いつも恐縮してます。
ありがとうございます。

「再会」は演歌歌手が好んで歌いますね。アルバムにカヴァー曲としていれている歌手も多いようです。
いろいろ聴きましたが、八代亜紀が無難にうまいです。はたけ違いでは山崎ハコ。暗さはあっていますが、ちょっと違うような。

Jポップのシンガーは難しい(よく知らない)。イメージだけでいいますと、鬼束ちひろとか小柳ゆき。元ちとせも聴いてみたい。もしかして宇多田ヒカルも、母親の血をひいて新しい「再会」を聴かせてくれるかもしれませんね。
失敗しそうだけれど、たしかに今風のアレンジで聴いてみたい気もします。
by MOMO (2007-09-01 22:37) 

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