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パルプフィクション Pulp Fiction [books]


1994年、クエインティン・タランティーノ監督の作品。小林信彦氏 が選んだ99本目の洋画。

確かに観ましたが、いつ、どこで観たのかまったく覚えなし。


その 2年前の「レザボア・ドッグス」でタランティーノ初体験(デビュー作だものね)。
でもあの暴力シーンに辟易。でも、かの作品の一般的評価は良く、おのれの映画センスを疑うことに。でも、もう一度観ようとは思わなかったし、今でも残り少ない時間を費やそうとは思いません。


ただ、その時は起死回生といいますか、今度こそという思いでタランティーノ再挑戦で「パルプフィクション」を鑑賞した次第。


で、見終えての感想は、「なんともとっちらかった映画」。監督自ら「安っぽい話」といっているので、そうなのでしょうが。前作ほど嫌悪感はありませんでしたが、小林信彦氏のようにもう一度LD(もはや死語)で観たいとはこれまた思いませんでした。


といいますか、タランティーノとの相性がよくないことを再認識したわけで、三度目はないという結論に。したがって「キル・ビル」は観ていません。


ただキャラの濃い、ジョン・トラボルタ、サミュエル・J・ジャクソン、、ユマ・サーマン、ブルース・ウィルスといったキャストの印象だけは強かった……。


そんななかで印象に残ったのが、何曲も流れたポップス。小林信彦氏も音楽を評価しておりましたが、その点は大賛成。

半分近くは初耳の曲でしたが、スタットラーブラザーズのカントリーFlowers on the Wallがあったり、エレキインストのミザルーやサーフ・ライダーがあったり。どれもパルプミュージックではありますが、これがなかなかいい。


なかでもいちばん印象に残ったのが、エド・サリバンとモンローのまがい物が司会をするダンス大会で、トラボルタとユマが踊るシーンのバックに流れていた「ユー・ネヴァ・キャン・テル」You never can tell  。


映画では本家のチャック・ベリーではなく、アーロン・ネヴィルというシンガーだそうです。このフランス語を取り入れたロケンローは(この映画の影響かもしれませんが)、カヴァーというか、持ち歌にするシンガーが少なくなく、わが「女神」のひとりであるエミルー・ハリスもアルバムに入れております。


若くして一緒になった二人が、たいしたことはないけれど、それなりの時間を過ごしてきた。ま、これが人生ってもので、あんたにもいつかわかるさ。


というような内容の歌。なんだか遠い昔の無気力時代を思わせる歌詞とブギウギのリズムが、ロケンロー大好きのわたしを共振させてくれるのです。


あらためてロケンローというのはスゴイ。
50代はもちろん、60代だろうが、70代だろうが、80代だろうが、もしかしたら100歳を超えても人間のからだを操作してしまうのですから。耳からブギウギが飛び込んでくると、自然とからだが小刻みに揺れ始める。その高揚感を抑えることも、隠すこともできはしない。まさに露見老……。



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