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●うそうそうそよみんなうそ [day by day]

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ウソすなわち虚言が問題になっています。

世の中は虚言にみちている、と綴っていたのは「徒然草」でした。
わたしも生まれて60年あまり、どれだけ多くのウソをついてきたことか。

それでも、そのことで誰かを傷つけたりわが身に火の粉がふりかからなかったのは、たいしたウソではなかったからなのかもしれない。(いや、自覚がないだけで誰かにダメージを与えていたのかも)

クラシック音楽に疎く、とりわけ現代音楽はまるで聞かないわたしなので、和製ベートーベンさんのことは事件が公になるまで、その名前さえしりませんでした。

ゴーストライターはどんな業界んもほぼ存在するわけですが、自分ではまるで創作していなかったっていうのがスゴイです。
騙されてCDや、自伝本を買ってしまった方がたには申し訳ありませんが、あれは喜劇かコントのように思えて仕方ありません。

叱られるかもしれませんが、ポール・ニューマンの映画「スティング」で感じたような快哉すら覚えてしまうこともありました。
もちろんこんどの事件は、結末がグダグダで、すこしもカッコよくありませんでしたが。

それにしてもNHKや出版社をはじめとしたマスコミを10数年にわたって騙していたとは。彼がペテン師として超一流だったのか。それとも、ほかにも“共犯者”がいたりして。
騙され続けたマスコミは、その反省もものかわ、当のペテン師を袋叩きにしています。

その図式が日本の希望の星ともてはやした、STAP細胞の生成に成功したという「リケ女」に対しても使われているような気がします。
こちらは、日本のベートーベン氏とは違って、生命にかかわる問題だけに、ある人たちの希望を一瞬のうちに失望に変えた(また希望に変わるかもしれませんが)という意味で罪深い。

ただ、あの“ウソ論文”が直接的な実害という意味では、どうなのでしょうか。
いちばんの被害者といえば、彼女の所属していた会社でしょう。なにしろ信用失墜もはなはだしいのですから。

その怒りからでしょうか、会社側の調査の中間報告という記者会見では彼女に対してボロクソ。自分のところの社員が仕事の一環としてやらかしてしまった“ウソ”に対して、あそこまで言うか、と感じるほど。
挙句の果てには「あの年齢では無理」とか「会社としてチェックすることは不可能」とか。まるで他人ごと。

それは、いかに己が会社の管理体制がルーズで杜撰かということを力説しているように聞こえてなりません。実際に外部の人間には彼女の“ウソ”を見抜いていた人がいたのですから。

しかし、疑問に思うのは、なんでリケ女さんは、これほど簡単にバレるようなウソをついてしまったのかということ。
実際に一度STAPの生成に成功し、それを再現できなかったため、都合の良いプロセスをねつ造してしまったのか。
それとも、STAP細胞とは彼女の夢幻の世界にのみ存在するものであって、周囲の人間がその幻に巻き込まれてしまっただけだったのか。

この出来事がどのように終息するのかわかりませんが、科学者生命が絶たれかねないリケ女さんにはいささか同情を禁じえません。

この和製ベートーベン事件と堕ちたリケ女事件で見えたことは、騙されたヤツ(マスコミと会社だな)の怒りはすさまじいってことでしょうか。自分たちの無能を棚に上げて。

でも“ウソ”が露見したことで、これほど社会が注目した事件が続いたのはめずらしい。これでもかっていうくらい持ち上げていたものなぁ、マスコミ“各氏”は。その反動か、張本人に対して、血祭りにあげずにはおくものかっていうほどの気迫が感じられます。

誰でもウソはつくけれど、いまいちばん気になるウソは、「いや解釈によってはそれはウソとはえない」とばかり真実を捻じ曲げてしまうウソじゃないでしょうか。

例によってエンディングは音楽で。
純和風の邦楽と、あいも変わらずのカントリーの2曲で。
もちろんどちらもフェヴァリットソングです。ウソじゃないよ。


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MOMO

makimakiさん、いつもありがとうございます。

ようやくトイレに起きる回数も減りそうですね。
by MOMO (2014-03-18 23:46) 

Mashi☆Toshi

マスコミが、自分たちがなぜ見抜けなかったかを検証した番組とか記事は、少ないですね。(^_^;)
by Mashi☆Toshi (2014-03-26 11:01) 

MOMO

Mashi☆Toshiさんお久しぶりです。

今度は、日本のベートーベンさんの影武者さんをヒーローに仕立て上げようとしているのではないでしょうか。マスコミは。本人が共犯者といっているのですから、そういうスタンスでいいと思うのですが。

リケジョさんは、怒りの反撃にでるのでしょうか。
この際、いきさつはすべて棚上げして、このバトル、リケジョさんを応援しようかなと思っています。プロレス感覚で。


by MOMO (2014-04-03 23:45) 

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