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三つの歌●春宵はラテン・ジャズにひたって [day by day]

レイ・ブライアント.jpg

ようやく暖かくなってきました。
とはいえ、朝晩いまだにストーブを点火しているのはわたしだけでしょうか。

しかし昼間の暖かさといったら、たいして良いことがなくても思わず頬がほころびるほど。

そんな心のどこかに余裕といいますか、無為な時間を受け入れる間隙ができたとき、音楽を聴きたくなります。

仕事を早めに切り上げ、夕食までにはいささか間のある薄暮。やっぱり音楽を聴こう。
では何を。

季節と関係があるのか否かはわかりませんが、時々あるジャンルの音楽を無性に聴きたくなることがあります。
それはたいがい、そのジャンルをしばらく聴いていなかったから。

で、今日ふと聴きたくなったのはラテン
サンバ、ソン、ボレロ、タンゴ、フォルクローレ、ルンバフラメンコ……。
……そうだな、ラテンもいいけどジャズもいい。
やっぱりモダンジャズ、いやスイングでもデキシーでも。

そうだ、いっそのこと「ラテン・ジャズ」なら1粒で2度おいしいかも。

ラテン・ジャズはラテンの名曲をジャズのアレンジで演奏したり、ジャズの名曲をラテン風味で演奏したり、はたまたラテンの味付けでつくられたジャズソング(その反対も)だったりといろいろ。
いまでもいうのかどうか知りませんが、アフロ・キューバンなんていったり。

数あるラテン・ジャズではありますが、本日の気分で選んだ3曲を。もちろんいずれもフェヴァリットソングではあります。

まず1曲目は、「クバノ・チャント」Cubano chant

オスカー・ピーターソンOscar Peterson をはじめいろいろなピアニストが演ってますが、作者でもあるレイ・ブライアントRay Bryant盤を。

1972年のモントルーで、オスカー・ピーターソンの代役としてこの「クバノ・チャント」をソロで聴かせ、いわゆるメジャーデビューしたのがレイ・ブライアント。

「クバノ・チャント」はアルバム「コン・アルマ」Con Alma の中の1曲。
アルバム・タイトルにもなっている「コン・アルマ」が「クバノ・チャント」か迷いましたが、やはり自作ということで後者を選択しました。ちなみにコン・アルマはアフロ・キューバンを代表するひとりディジー・ガレスピーDizzy Gillespie の作。

2曲目は「ブルー・ボッサ」Blue Bossa。
これも1950年代のアフロ・キューバンを支えたトランペッター、ケニー・ドーハムKenny Dorham の作。
演奏としてはテナーサックスのジョー・ヘンダーソンJoe Hendersonで知られていますが、やっぱり春は? ピアノで聴きたい。

レイ・ブライアントも演っていてこれもなかなかですが、今回は数年前に亡くなったエディ・ヒギンスEddie Higginsで。
日本でも人気のエディですが、注目されるようになったのは90年代も後半。クセのないところが一般受けした、とも。

日本にもたびたび来ていて、日本人の奥さんがいたこともあるとか。

最期もボサノヴァで。
「リカード・ボサノヴァ」Ricado Bossa Nova。

これは日本でもかなり人気の一曲。このブログでも前に紹介しました。

日本ではまずイーディ・ゴーメEydie Gormeのヴォーカル(タイトルは「ギフト」The Gift )
で知られるように。
印象的なマイナー・チューンは、ブラジルのイタマラ・コーラックスIthamara Koorax、や日本の真梨邑ケイで聴いたことがあります。

演奏ではテナーのハンク・モブレーHank Mobleyがブルー・ノートの「ディッピン」Dippin' に収録しています。
個人的にはオルガンのワルター・ワンダレーWalter Wanderley 盤がポップでGOOD。なんでも渡辺貞夫との共演もあるとか。
そのほかバーニー・ケッセルBarney Kesselのギターもよく聴きました。

今回選んだYOU-TUBEもそのギターが聴ける一曲。
演っている「プリマベーラ・ラテン・ジャズ・バンド」Primavera Latin Jazz Band はよく知りませんが、2009年にアメリカ西海岸で結成されたとか。なかなか聴きやすくてごきげんです。
この曲は「TOCANDO JUNTOS」というアルバムの1曲で、ほかに「キャラヴァン」や「ベサメムーチョ」などが入っているようです。

ラテンを取り入れているのはジャズだけじゃありません。
日本のJポップでもそうですし、かつてのニューミュージックにもそうした楽曲がありました。さらにいえば音楽最先端ではもはや「昭和の遺物」視されている歌謡曲だってそう。

ラテン歌謡曲とはいいませんでしたが、ムード歌謡なんていってました。

このブログでも以前「ムード歌謡」をやりました。
そのキッカケとなりその頃全盛をほこっていたのがムーディ勝山氏。

あれから案の定(失礼……)、人気は凋落。
先日ブラウン管(じゃないっつーの)で久々に見ました。
おそらく新たなギャグで「夢よもう一度」という心境なのでしょう。

もともと顔が濃いのですから、いっそのことラテン系の漫才でも漫談でもやったらどうでしょうか。
すぐに踊っちゃうとか、「チャラチャッチャ チャラッチャ」を「キエンセラ」の旋律でやるとか。まぁ、とにかくラテン系で。

でも、ウケなければラテン系どころか流転系になっちゃうし、そしたらこんどこそお笑いをやめてガテン系にでも再就職しなくてはならなくなるかも。


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