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●天罰 [day by day]

野のユリ.jpg

自粛しておりました。

なんて、実は自粛にかこつけて怠けていたわけでして。

でも自粛という気持ちもいくらかは。
どうも、こうした軟派系といいますか、エンタメ系のブログは大災害の前ではラフランス、いや「用なし」なんて話もありますが。

しかし、非道いことになったものです。
個人的には部屋の中が滅茶苦茶になったぐらいでどうってことないのですが、なんだがいまだに周囲が揺れているようで落ち着かない。

それにしても、テレビでみる家族をなくされた方々、被災された方々、ほんとうにご同情申し上げます。とりわけ子どもたちは可哀そうでみていられない。

なんでもわが地の首長が忌々しき発言をしたそうで、決して都民の総意ではありませんのでご容赦願います。

「天罰」なんて久しく聞かなかった言葉です。
ただこれは幼児的感情的発言で、公的発言としては言うべき言葉ではありませんが、それでも「またバカ言ってら」で済まして、イエローカードを突きつける程度でいいでしょう。なにしろほとんどの人は「天罰」なんて思ってないのですから。

しかし、「津波で全部洗い流してもらえば……」の発言はレッドカードです。
あわてて取ってつけたように被災者に言ったのではないようなことをのたまっていましたが、時すでに遅し。

これで彼の三選?はなくなったのではないでしょうか。もし三度び選ばれたら東京都民の大半が同類だと思われても仕方ないでしょう。
それよりも、もしご自身が、以前おっしゃっていた武士(もののふ-嫌いな言葉です)ならば切腹とはいいませんが、立候補は辞退すべきだと思うのですが。

そんなことよりも、いまだ去らない恐怖。

今日も震度3の地震がありましたし、大津波だってまた来ないとはかぎらない。
そして、何よりもあの原発事故。どこまで広がり、いつどんなかたちで収まるのでしょうか。ほんとに「チェルノブイリ」の恐れはないのでしょうか。

テレビに出てくる学者、技術者たちのあの楽観論はどこからくるのでしょうか。
言った翌日、いや数時間後には事態はより悪化しているという具合。(そしてその専門家は翌日からは画面から消え、ほかのスペシャリストが出てくるという寸法)

御用学者とはいいたくありませんが、なにか原発擁護の立場がまずあっての発言のように聞えます。その発言は、なんとか被害を最小限(もう無理でしょう)に食い止めようとして、かえって甚大にしている国や東電のやり方にそっているような気がしてなりません。

国策擁護の学者が、市民がパニックになるのを抑えるため超楽観論を語るのはかまいませんが、同時に最悪のケース(それを誰も語ってくれない)を話す学者なり専門家も出演してもらうべきではないでしょうか。

とにかく、地震、津波もそうですが斯界のエキスパートたちは「想定外」とか「予想をはるかに上回った」などと言わないでほしい。
卑俗な言い方をすれば、彼らはそうした研究や予測、対策でメシを食っているわけですから。

キツイ言い方をすれば、「想定外」ではなくて、みなさんのイマジネーションが及ばなかった、もっといえば想像力が貧しかったということではないでしょうか。

たしかに自然はいつも人智を上回るパワーでわれわれを脅かしてきました。
またしても自然に負けたのです(原発は違いますけど)。
科学者、技術者は率直に自分たちが自然に対して非力だったことを認めるべきでしょう。
「想定外」なんて人ごとみたいな言葉でごまかしているように聞えます

もっと謙虚になって次なる自然との闘いに備えてもらいたいと思うのです。
ただ、テレビでみた限りでは洞察力や分析力には長けているが、想像力に乏しいという方々ばかり。どこかにそうでない方もいるのでしょうが。

想像力でいえば、たとえばSF作家や映画監督のほうがはるかに優れているような気がします。自分の足りないところはそれを補ってくれる人材に頼るしかありません。
象牙の塔に閉じこもっていてもイマジネーションが研ぎ澄まされるとは思えません。そうした芸術家やクリエイターの話を聞いてみることも必要なのでは。
彼らの考えがたんに「荒唐無稽」ではないことは、今回の原発をふくめた災害をみればあきらかでしょう。

固い話になってしまいました。
なにしろ、自粛しておりますので。

とはいえ、こんなことで泣きごとはいえませんが、スーパーへ行っても(行くのがいつも夕方)パンをはじめ米、カップラーメンなどの食材がない。
トイレットペーパーやティッシュも売り切れていたり。

まぁ、物流の停滞で仕入れが少なくなっていることもあるので、必ずしも「買いだめ」とはいえませんが、夫婦や子ども動員でものすごい買物荷物をクルマに詰め込んでいる人たちが少なからずいることもたしか。

また、災害が起きたとたん、株価の動きが激しくなったり、建築関連の株が買い目だというささやき声がどこかから聞えたり。
多くの人が死んだり、悲しみの渦中にあるにもかかわらず、夢中で算盤をはじいたり、電卓をたたいたりしている人間がいるのです。例によって彼らの常套句「ビジネスチャンス」「経済効果」を連発しながら。

そんな「掟」破りの輩には「てんば……」、
あぶないあぶない、思わず言いそうになってしまいました。

長くなりましたのでそろそろ。
でもやっぱり音楽のブログなので、さいごに若い頃みて小さく感動した映画のテーマを。


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コメント 4

toty

お元気そうで、安心しました。

いい音楽は、気分を和ましてくれます。
この歌、映画、思い出しました。
有難うございます。
by toty (2011-03-18 11:38) 

MOMO

totyさん、こんにちは。

「野のユリ」みましたか。

イカしてますよね、シドニー・ポワチエ。

「招かれざる客」とか「夜の大捜査線」などもよかったし、
わたしのなかではデンゼル・ワシントンもかなわない、
史上最高の黒人俳優です。

いつも「マイペース」のブログ、欠かさず拝見してますよ。
これからもその調子で頼みます、先輩。

by MOMO (2011-03-18 23:59) 

ve'quesun

シドニー・ポワチエ いいですネ。
黒い優等生などと批評するむきもありますが、肉体と闘技でしか認められなかった黒人スターに知と理性をかぶせてきた最初のアクターですよね。
『暴力教室』ではTVのコンバットでスターになるビック・モローとのカラミ
『手錠のままの脱獄』ではすでに大スターだったトニー・カーチスとの共演。 どちらもモノトーン。
特に暴力教室はストーリーは勿論、バックに流れるロケンロール、ビル・ヘイリー&コメッツのROCK A ROUND THE CLOCK 衝撃的でしたね。

by ve'quesun (2011-04-11 21:16) 

MOMO

ve'quesun こんにちは。

リアルタイムじゃないですけど、「暴力教室」も「手錠のままの脱獄」も見ましたよ。前者ではビッグ・モローが憎ったらしくてね。
あのあと改心して軍曹になったのでしょうか。そんなことないですね。

ロケンロールの日本デビューもそうですが、日本で「学校神話」というか教師に対する神話が崩れたのは、「暴力教室」が公開されたあとからじゃないでしょうか。

「手錠のままの脱獄」は「招かれざる客」のスタンリー・クレイマーですね。その前につくったのが「渚にて」でした。


by MOMO (2011-04-12 21:30) 

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