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そして誰もいなくなった [deporte]

世界卓球①.jpg

卓球の世界選手権、男子ダブルスで岸川聖也水谷隼組が準決勝で中国のペアにストレート負け。これで決勝戦を前にして日本は男女ともすべて敗退。

それでも岸川・水谷ペアは12年ぶりの銅メダルだとか。かろうじて日本開催という“地の利”を活かす結果に。

某民放が総力を挙げての実況だったが、地味なスポーツだけにどの程度の人がテレビ観戦したのか。
宣伝塔・福原愛も、実力ナンバーワンの平野早矢香も早々に敗退。プロデューサーは真っ青になったのではないだろうか。

しかし、銅メダルという最低限の成果はあったし、何よりも将来性が期待できる若手の活躍が素晴らしかった。

とりわけ男子のマツケン(誰も言ってない)こと松平健太は、今大会の日本人選手の試合のハイライトといっていいほどの善戦。18才というのだから頼もしい。

4回戦で敗退しベスト8には残れなかったが、負けた相手が北京五輪の金メダリスト・馬琳。それもフルセット(って言うのかな)の末3―4で惜敗。1―3の劣勢から2ゲーム連取したときはこの勢いで勝てるのではないかと思ったほど。

しかしさすがにオリンピックチャンピオン。最後はキャリアの差で敗れた。
ひいきめかもしれないが試合内容は互角。まったく卓球の知識はないのだが、聞けばマツケン、ジュニアの世界チャンピオンだとか。なるほど。
他のスポーツでもそうだが、ジュニアの世界一が必ずしもシニアの世界一にはなれない。しかしTVの解説者もアナウンサーも「未来の世界チャンピオン」を強調。

素人ながらあの試合を見たかぎり「そうかもね」と納得してしまった。

女子では石川佳純。こちらは16歳。

世界卓球②.jpg

卓球門外漢のわたしでも中学の頃から“ポスト福原”と言われていたのは知っていた。
それが今大会では日本女子のナンバーワンに。

みごとベスト8に勝ち残り、あとひとりでメダルというところまでいったが、準々決勝の相手はやはり女子の北京五輪チャンピオン張怡寧。1―4と完敗ではあったが、1ゲーム取ったのは大善戦。
とりわけ、2、3ゲームで見せた一歩も引かない長いラリーは、観戦者を十二分に堪能させてくれた。次のオリンピックや世界選手権が楽しみ。

正直、テレビ観戦するつもりはなかったのだが、あまりにも他のテレビ番組がつまらないので観たところ、まさに松平―馬の大激戦。
やはりスポーツに勝るドラマはなかった。どんなスポーツでもじっくり見れば面白い。あとはテレビの見せ方の問題かも。

卓球台という狭いスペースに小さなボール、それにあのスピード。テレビ中継はかなり難しいだろうと思う。しかしそれでもあのラリーでのダイナミズムは伝わってくる。素早いフットワークとともに強靭な上半身が要求される過激なスポーツであることがわかる。

ところで昭和20年代後半から30年代にかけて日本は世界に冠たる卓球王国だった。
荻村伊智朗というスーパースターがいた。個人戦はもとよりダブルス、団体戦を含め12もの世界タイトルホルダーだった。

そんな影響からか、昭和30年代、東京ではたいがい町に一カ所くらいは有料の卓球場があった。
ガキどもの一番人気は三角ベースだが、雨が降るとよく卓球場へ行ったものだ。
今では卓球場のある町のほうがめずらしい。

昭和40年代に入って王国の座は中国に奪われてしまったが、それでもときたま日本人の世界チャンピオンが誕生している。
どのスポーツでもそうだが、世界的レベルのアスリートがいなくては注目されないし、競技人口も増えない。そういう意味では今回卓球で頼もしい選手が出てきた。それも男女そろって。

(写真はいずれも東京新聞より)


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コメント 4

≪カチューシャ≫

岸川聖也と水谷隼組、カリーナも見ました~
“格”の違いが・・・(生意気かな、失礼)

二人とも努力家だそうですから
これから先、もっと強くなりそうですネ
真摯な姿に好感がもてました☆

それにしても卓球というのは運動量が多いですねぇ~

話変わって・・・他のHPで知りましたが
高英男さんが亡くなったそうですネ

忌野清志郎さんの影になってしまいましたが~
≪カチューシャ≫で「雪の降る街を」「幸せを売る男」など
唄いますのでロック歌手よりもご存じの方が多い事でしょう

享年90歳~ご冥福を・・・

by ≪カチューシャ≫ (2009-05-05 00:06) 

MOMO

カリーナさん、こんにちは。

世界卓球のダブルス、たしかに力の差が歴然でしたね。
同時に、日本卓球界の明日は明るい日と書くのねっていうことがわかりましたね。

高英男さん、大往生でしたよね。去年ステージに出たというのだからスゴイ。
by MOMO (2009-05-05 20:50) 

toty

この日、たまたま、日中、「雪の降る街を」を歌っていて
帰ってきて訃報をきいたので、びっくりしました。

最近まで歌っていたというのがすごいです。
でも、アップの写真はかわいそうでした。
by toty (2009-05-06 02:52) 

MOMO

totyさん、こんにちは。

なにかがシンクロすることってありますよね。
超能力? なんて思ったりして。

歌手や俳優の晩年って難しいですね。それでも歌いたい、演じたいって気持ち、わかります。
でもファンにしてみればどうなんでしょうか。本当のファンは一緒に歳とっているからさほど抵抗はないのかもですね。

by MOMO (2009-05-06 21:58) 

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