SSブログ

BLUE/青い瞳① [color sensation]

青い瞳①.jpg

In the twilight glow I see her
Blue eyes crying in the rain
When we kissed good-by and parted
I knew we'd never meet again

Love is like a dying ember
And only memories remain
And through the ages I'll remember
Blue eyes crying in the rain
([BLUE EYES CRYING IN THE RAIN]雨の別離 words & music by FRED ROSE, vocal by WILLIE NELSON)

「青い瞳」と金髪。
これが日本で西洋人、白人をあらわす代名詞。
ヨーロッパやアメリカから日本へ嫁いできた白人女性を“青い眼をしたお嫁さん”などと言った。そんな歌もあった(「青い目の嫁はん」イーデス・ハンソン)。
しかし、それは昔の話で、これだけ国際化がすすみ、日本にも多くの外国人が訪れあるいは居住するようになると、青い眼をした外国人がそれほど多くない、むしろ少ないことがわかり、そうした表現もあまり見聞きしなくなった。

ただ、アメリカでも白人のブルースやR&Bのことをブルー・アイド・ソウルBLUE EYED SOUL なんていうから、あながち日本的発想だともいえない。

とはいえ、たとえばアメリカ合衆国の白人の中で青い眼をした人がどの位の割合でいるのか、という数字はわからないが、それほど多くはないようだ。

そもそも眼の色というのは、眼球にあって入ってくる光を調節する役割、カメラでいうと絞りに相当する虹彩の色で決まる。
虹彩の色はメラニン色素の多寡により、多いとブラウン、少ないとブルーになる。その間にグレーやグリーンなどがある。

つまり、青い瞳というのはメラニン色素の最も少ない眼で、日照の少ない北欧に多く、それが民族の移動によって世界に広がっていったと。
アジアの一部にはいるそうだが、日本人をはじめモンゴル系にはいないとも。
また、青い眼は遺伝学的には劣性遺伝子で、日本人が青い瞳の外国人と結婚しても青い眼の子供は生まれないともいわれている。ほんとかな、と思うがそういえば和風の顔で青い眼をした人はみたことがない。

数からいうとブラウンが最も多く、ブルーが最少ということらしい。
ダイヤモンドと同じで少ないから価値があるのかも。青い瞳に魅かれるのは日本やアジア人だけではなさそう。

青い瞳をうたった歌もいくつかあるが、洋楽のフェヴァリットソングは上にのせた「雨の別離」Blue eyes crying in the rain。古いカントリーソングで別れた女性と、いつか天国で幸せになろうとうたうシンプルな内容。

ラヴソングはメロディーも歌詞もシンプルなのがいちばん。

古くはロイ・エイカフROY ACUFF がうたっていたが、1970年代にウィリー・ネルソンWILLIE NELSON がヒットさせた。
美しいメロディーを感情込めてうたえる歌のため人気が高く、多くのシンガーがうたっている。わたしが聴いたことのあるだけで30人は下らない。有名どころを何人かをあげてみると、
ハンク・ウィリアムズHANK WILLIAMS、エルヴィス・プレスリーELVIS PRESLEY、オリビア・ニュートン・ジョンOLIVIA NEWTONJOHN、シャナイア・トゥエインSHANIA TWAIN、エディ・アーノルドEDDY ARNOLD、ハンク・スノウHANK SNOW、ジーン・ヴィンセントGENE VINCENT、エヴァ・キャシディEVA CASSIDY、エミルー・ハリスEMMILOU HARRIS……。

作詞作曲のフレッド・ローズは他に「風のワルツ」Waltz of the wind「心の絆を解いてくれ」Take these chains from my heart「ディープ・ウォーター」Deep water などのカントリー・ヒットがあるが、実業家としてのほうが知られている。

1942年、当時の人気シンガー、ロイ・エイカフと共同でアメリカ初のカントリー音楽の出版社「エイカフ=ローズ社」を立ち上げた。以後、現在に至るまでカントリー音楽の出版事業を展開している。
また、ローズは後進の育成にも力をいれ、多くのシンガーやソングライターを育ててきた。その代表格がハンク・ウィリアムズ。

では他の「青い瞳」を。
カントリー系ではカーター・ファミリーCARTER FAMILY の名曲「今宵恋に泣く」I'm thinking tonight of my blue eyes 。これもフェヴァリット・ソングで、カーター・ファミリーを多くカヴァーするニッティ・グリティNITTY GRITTY DIRT BAND で聴ける。
また、のちに歌詞を変えキティ・ウェルズKITTY WELLS らの「ホンキー・トンク・エンジェルズ」It was't God who made honky tonk angelsハンク・トンプソンHANK THOMPSON「ワイルド・サイド・ライフ」The wild side of lifeとしてヒットしている。まさに名曲。

もう一曲はジム・イーンズJIM EARNの作品をうたったドク・ワトソンDOC WATSON「ベイビー・ブルー・アイズ」Baby blue eyes

ポップス、ロック系では、
クロスビー、スティルス&ナッシュCROSBY, STILLS & NASHの「組曲:青い瞳のジュディ」Suite; Judy blue eyesスティブン・スティルスSTEPHEN STILLSの作品で、ジュディとは、「青春の光と影」Borh sides, now のヒットで知られるフォーク・シンガー、ジュディ・コリンズJUDY COLINSのことをうたったといわれる。

'50sの香りたっぷりの「プリティ・ブルー・アイズ」Pretty blue eyesは、のちにイーディ・ゴーメEYDIE GORME との夫婦デュオとして活躍したスティーヴ・ローレンスSTEVE LAWRENCE のオールディーズ。

比較的新しいところでは、エリック・クラプトンERIC CLAPTON「ブルー・アイズ・ブルー」Blue eyes blue
〈僕の眼をブルーにさせたのは君だ〉という失恋した彼女への決別ソング。ジュリア・ロバーツ主演の映画「プリティ・ブライド」の挿入歌。

そしてエルトン・ジョンELTON JOHNのバラード「ブルー・アイズ」Blue eyes
「雨の別離」が[Blue eyes crying in the rain]ならばこちらの「ブルー・アイズ」は[Blue eyes laughing in the rain]とうたっている。

ジャズでも。ジャンゴDJANGO REINHARDTの後継者といわれた(本人はいやらしい)ジョー・パスJOE PASS「E ブルー・アイズ」E-Blue eyes 。1990年のアルバム「ジャンゴに捧ぐ’90」の中の一曲。スインギーではなくどちらかというとブルージーな曲。

冒頭に日本で「青い眼の~」という表現をあまりしなくなったといったが、その矢先、某スポーツ新聞でそれを眼にしてしまった。
「青い眼のケンシロウ」
ケンシロウとは漫画「北斗の拳」の主人公のことで、そう形容されたのは格闘家のジョシュ・バーネット
その強さと、「北斗の拳」の大ファンであることからの“命名”となったらしい。
でも、これってプロレスの世界だから? それともスポーツ新聞だから?


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Sophisticated Lady ⑤BLUE/青い瞳② ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。