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『バスの歌』 [noisy life]


♪ 夕陽の丘のふもとゆく
  バスの車掌の襟ぼくろ
  別れた人に生きうつし
  名残がつらい旅ごころ
(「夕陽の丘」詞・萩原四郎、曲・上原賢六、歌・石原裕次郎、浅丘ルリ子、昭和38年)

久しぶりにバスに乗りました。
大人210円。連れと二人で420円。500円玉と10円玉2枚を料金箱にいれたら、「20円先に入れなくちゃだめだよ」と“ワンマン”運転手に怒られてしまいました。
窓の外の風景を眺めながら、いいもんです。休日でもありけっこう混んでいました。
バスの中にも様々なnoiseがあります。エンジン音、冷房の音、停車を知らせるチャイム、停車場のアナウンス、子供の笑い声、お婆さん同士の世間話。驚いたのはアナウンスの長さ。停留所の名前だけでなく、その近辺の商店や医院などの宣伝。それもひとつの停留所で4~5カ所。後ろの方に座っていたのでエンジン音に負けて明瞭り聞こえませんでしたが。30分足らずで目的地へ到着。
バスが登場する歌もそこそこあります。

昭和30年には♪田舎のバスはオンボロ車 と子供までが歌った「田舎のバスで」(中村メイコ)。32年には「東京のバスガール」(コロムビア・ローズ)、33年にはラジオドラマの主題歌「バス通り裏」(中原美紗緒、ダーク・ダックス)
昭和40年代、50年代になると「夕陽の丘」をはじめ、「バス・ストップ」(平浩二)、「セクシー・バス・ストップ」(浅野ゆう子)、「岬めぐり」(ウイークエンド)、「バス通学」(榊原郁恵)、高校生の淡い恋の想い出を歌った「バス通り」(甲斐バンド)。それに森田童子の、なにもかもいやになったら「ぼくと観光バスに乗ってみませんか」なんていうのもありました。恋人との最終バスでの別離を歌ったのが「別れのバス」(みなみらんぼう)。彼女をバスで見送る切ない気持を歌った、まるでアニメのワンシーンのような「サヨナラバス」(ゆず)も同じテーマ。しかし「別れのバス」に比べて湿度がまるで低いのは、やはり時代の違いでしょうか。

洋楽はあまり知りませんが、すぐ思い浮かぶのがホリーズ「BUS STOP」。これは40年代前半にけっこう流行りました。あとはあまりポピュラーではありませんが、スキータ・デイヴィスが歌ったカントリーソングで「BUS FAR TO KENTUCKY」というのがあります。

バスガールや車掌が消えてワンマンバスになったのは昭和40年代にはいってから。紺のスーツに白いブラウスのぞかせ、頭に小さな帽子をちょこんとのせたバスガールさん。ベルトの前にガマ口を大きくしたようなバッグを提げていた。中には切符と釣り銭が入っていました。鼻にかかったような声で「次は、香取神社前、香取神社前、お降りの方、お早めにお知らせください」。「次ぎ降ります!」「ハイ、了解です」なんてね。


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